教育方針

からだそだて・人との関わり・自然から学ぶ

からだそだて

幼児期にまず必要なことは、よいからだを育てることです。ここで言うからだとは、ボディとしての身体だけでなく、感覚や心を含めたからだです。二本の足でしっかり大地に立ち、歩き、走る。両方の手を自由自在に使い、工夫して遊ぶ。これは、人間の子どもとして健全に育つための必須条件です。このような当たり前のことが、現代の私たちの生活では、当たり前でなくなってしまいました。手を使わなくても出来る、便利な道具や機械に囲まれ、買えばすむ生活で手を使わなくなり、自動車に乗ることで足を使わなくなっています。その上、テレビ・ビデオ・コンピューターゲーム等、画面の中だけのヴァーチャルな世界が、無防備な子どもの目の前にあります。

「手先の器用な子は頭がよい」「足腰の強い子は意欲的である」などといわれます。家庭生活の大切さをお伝えし、理解協力していただき、幼稚園の活動の中でも手や足を使う活動を見直し、日常生活で手や足を使う機会を積極的にとりあげています。(例えば、大工道具を使っての工作。本物の包丁で野菜を切る。おだんご・パン・クッキー・うどん作りなど)春から夏は園庭ではだしのことも多く、たたみぞうりも用い、足の裏の感覚や足の指の発達を促しています。手足は運動器官であると同時に、外界のあらゆるものを感じとる感覚器官でもあるからです。素足は、水や砂や泥のピチャピチャ、サラサラ、ドロドロを微妙に感じとり、その中で子どもたちの感覚は育ち、情緒も安定してきます。

 

人との関わりの中で育つ

幼児期に、是非とも育てたい大切な能力は、人と関わる力です。幼稚園へ入る前の子どもたちは、家庭と、ごく限られた人々の中で育ってきました。 幼稚園に入園すると、急に世界が広がります。遊びの中で友だちを見つけ、友だちと遊ぶ中で力をあわせ、時にはケンカをし、子どもたちは育っていきます。先生の見守る安心感の中で、子ども同士が関わり合い、その中で自己主張をし、また相手の身になって考えることを学んでいくのです。

東江では、 ’98年からたてわりクラスにしました。1クラスの中に、5歳・4歳・3歳の子がいっしょに居ます。

kinobori

子どもは模倣の天才です。すこし大きい子の真似をすることで、自然に学んでいくことがたくさんあります。同じくらいの力を持った友だち同士で思いきりぶつかりあう手ごたえや、共感する喜びもありますし、自分より小さい子に接するという機会は、思いやりの心を育てる経験となります。異年齢・たてわり保育は、同年齢だけだと固定的になりがちな役割を幅広く広げてくれます。

自然から学ぶ

「自然」というと、自分以外の草木や海山を思い浮かべる人が多いかと思います。しかし、人間もまた、自然の一部です。特に子どもは、大人以上に、自然に属しています。例えば、早寝早起きをお勧めし、子どもの一日の生活リズムを整えましょうと言うのも、それが子どもにとって、自然なことだからです。子どもたちが、いのちあるものだということを、まず根本に据えて、そのいのちが健やかに育つのには、どうしたらよいかと、環境を整えました。

園舎の(硅藻土と木を主とする)素材や、丸みを持たせた形も、「いのちあるもの」を大切にした結果です。園庭は土で、はだしになっても心地よく、雨上がりにはどろんこ遊びが楽しめます。庭の木から実を採り、味わい、ニワトリも園庭を歩き回ります。土を掘りおこし、種をまき、芽が出る。そして実った野菜をとり入れ、みんなでいただく。ウサギに餌をあげ、抱き上げる・・・こんな体験をとおして、いのちの不思議さ、もろさ、強さ、そして何よりも尊さを知ってほしいと願っています。

幼児期の子どもたちは、大人と違って、外の世界をそのままに吸収しています。そういう時代だから、人も物も環境を整え、いのちの共感の中で育っていってほしいと願うのです。

これが、東江の教育方針、仏教保育です。

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